アンケートに答えてくれた皆さん、ありがとうございました。
今回のテーマは「子どもの権利」でした。
「子どもの権利」というとむずかしく感じるかもしれませんが、これはすべての子どもが生まれたときから持っているもので、当たり前に守られるべきことです。毎日の生活の中には、実はたくさんの「子どもの権利」が存在しています。
小中学校は「義務教育」ですが、その「義務」は誰の義務? (複数回答あり)
これは、「おとな」の義務です。「おとな」には、その子どもを育てている人だけでなく、周りのおとなや学校の先生なども含まれます。みんなが生きている「社会」の義務ともいえます。子どもは「学ぶ権利」「教育を受ける権利」をもっています。おとなや社会がそれらの権利を守る(保障する)方法の一つが「学校で学ぶ」ということで、小中学校を「義務教育」としています。けれど、「学校で学ぶ」以外の方法がほとんどなく、小中学校に行っていない子どもの「学ぶ権利」「教育を受ける権利」はまだまだ守られて(保障されて)いないのが現実です。
どんな理由があったとしても、いじめをしてはいけない
「いじめ」はどんな理由があったとしてもしてはいけません。「いじめ」は相手の「今の権利(学ぶ権利や遊ぶ権利、休む権利など)」を奪うだけでなく、将来にわたって心に傷を残してしまうこともあります。「いじめられる側にも悪いところがある」といわれることがありますが、それはまちがいです。「悪いところがある」ことがいじめてもいいという理由にはなりません。また、自分は「いじめていない、いじっているだけ」と思っていても、相手がいやな気持ちになっていたら、それはもう「いじめ」です。
しつけのために、親(保護者)が子どもをたたくことはまちがっている
しつけのための体罰(たたく、けるなど)は児童福祉法などの法律で禁止されています。おとながおとなをたたいたら暴力として許されないのと同様に、たとえ「子どものためを思って」という言い分があっても、子どもをたたくことは許されないのです。「しつけ」は子どもの心と身体の成長を手助けすることですが、体罰(たたく、けるなど)はしたことに対しての罰であり、将来にわたって子どもの心と身体の成長に影響を与えることもわかっています。
「子どもの権利条約」
この条約は世界中のすべての子どもがもっている「権利」について定めたものです。1989年に国連で作られ、日本も1994年にその条約を守ることを約束しています。そこには、「子どもの権利条約を広く知らせることを約束する」という内容も含まれていますが、30年近くたった今なお、知らないおとなもたくさんいます。チャイルドラインは、多くの人にこの条約を知ってもらい、子どもが生きやすい社会を作っていきたいと思っています。
「子どもの権利条約」について、詳しく知りたい人は、こちらへ
https://childline.or.jp/kenri/