受けとめたみんなの声と
チャイルドラインからの報告

⼦どもの⽣きやすい
社会をめざして

チャイルドラインはみなさんから「電話‧チャット‧つぶやく」で聴いたことを「⼦どもの声」としてとらえ、個⼈が特定できないようにデータにしています。そのデータをもとに、⼦どもが⽣きやすい社会になるように社会に伝えていくことはチャイルドラインの⼤切な役割のひとつです。
2023年2⽉ 国会議員やこども家庭庁、厚⽣労働省、⽂部科学省のひとたちに、「学校での聴かれる権利」を保障してほしいと提⾔しました。

みなさんから聞いた
学校のこと

⼦どものみなさんが話す内容は「⾃分のこと」に次いで「学校」のことが多いです。多くの⼈が1⽇のほとんどを過ごしている「学校」の存在は⼤きいと考えられます。その学校が「過ごしやすいところ」になるためには、⼦どもの権利が守られ「聴いてもらえること」が必要だと私たちは考えています。

グラフ1

もっと詳しく「学校」をみると「⼈間関係」のはなしが半数を超えています。友⼈や先⽣とのやりとりの中から感じたモヤモヤや考え⽅の違い、気持ちのズレなどが多く話されます。
「いじめ」については、被害者からの話がほとんどですが、中にはいじめられている友⼈を助けたいというものもあります。

グラフ2

「学校」のことをひとは、「イヤだ」「つらい‧苦しい」の割合が⼤きくなっています。

グラフ3

学校と⼦どもの権利

学校でのいじめ

いじめは相⼿のさまざまな権利を奪う⾏為です。⼦どもの権利を通じて「権利」について、正しく学んでほしいと思っています。

意⾒を表明する権利

⼦どもにも「意⾒を表明する権利」があります。意⾒を聴いてくれるひとが必要です。

学校にいきたくないと思うこと

⼦どもには学校へ⾏かない権利があります。今の⽇本では学校に⾏かずに学ぶ機会が限定されていること(フリースクール、通信制学校は費⽤がかかるなど)が、社会の課題です。

チャイルドラインが
社会につたえたいこと

⼦どもが⾃分らしくいきいきとした⼦ども期を過ごすことができるように、⾃分で考え、判断し、⾃分の⾏動に責任を持ち、⾃分以外の⼈の権利も⼤切にする「⾃⽴したおとな」へと成⻑‧発達していくためには、学校だけなく、地域のおとなや社会にも⼦どもの権利条約の「⼦ども観」が求められています。

※⼦どもの権利条約の「⼦ども観」とは・・・⼦どもは「⼀⼈ひとりが権利の主体であり、⾃ら主体性をもって選択し決定していくおとなと対等な存在」「指導されるだけ、守られるだけの存在」ではなく「⾃ら主体性をもって選択し決定していくおとなと対等な存在」

つまり、⼦どもは社会をともにつくっていくパートナーです。⼦どもの⽣きやすい社会実現は「⼦どもの意⾒を聴く」こと始まります。